



こちらも今年新設された部門。その名も「ストップ!温暖化部門」では、最新作の公開も迫る押井守監督、多方面で大活躍する土屋、そして環境問題にも積極的に取り組んでいる元サッカー日本代表の中田英寿が審査員を務めた。「環境問題にはいろんなアプローチがある。一人一人が何か(環境のために)やっていくことが大切」と中田。また押井監督は「環境問題を扱う作品は、とにかくメッセージを声高に主張するCM的なものが多いが、今回はあくまで映画作品としての表現力の高さを基準にした」と映画監督らしいこだわりをコメント。全身ピンクで客席の視線をクギ付けにしていた土屋は「いい意味で難しかったし、考えさせられた。ここ(と胸元を指しながら)に残るものを選んだ」と語った。そんな3人が優秀賞(環境大臣賞)に選んだのは、チリから出品された『二つの氷山』(アルバロ・ムニョズ監督)だった。
▲環境大臣賞を発表する審査員(左から中田英寿、押井守監督、土屋アンナ)

▲『胡同の一日(フートンのいちにち)』でグランプリを受賞した鈴木勉監督
過去に出品された名作ショートフィルムの上映を挟みながら、約2時間半に及んだアワードセレモニーもいよいよ終盤。ついにジェイソン・ライトマン監督から本年度のグランプリが発表され、『胡同の一日(フートンのいちにち)』(鈴木勉監督)が見事栄冠を勝ち取った。日本作品がグランプリを受賞するのはフェスティバル史上初めてのこと。「本当に素晴らしい作品がたくさんあった。すべての監督を代表して賞をもらったと思う」と鈴木監督。なお「ショートショート フィルムフェスティバル」は、2004年からアメリカのアカデミー賞公認映画祭として認定され、グランプリ作品は次年度アカデミー賞のノミネート対象となる。来年、アカデミー賞のレッドカーペットを鈴木監督が歩く可能性もある。
こうして、無事に幕を閉じた今年のフェスティバル。実行委員会代表を務める別所哲也は「1年1年、皆さんと歩んできた時間の中で、ショートフィルムの可能性が広がった。ただ、子どもでいえばまだ10歳児。これからも温かく見守ってほしい」と語り、今後のさらなる飛躍に期待を込めた。
▲閉会を宣言する映画祭代表の別所哲也